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Daquo(だくお)
会社員研究者 / Daquo Lab.
化学系企業で研究職として働く会社員。ビジネス書や投資に関する本を中心に読んでいます。

研究の仕事は、情報を集め、仮説を立て、試して、また考えることの繰り返し。

Daquo Lab.ではそのスタイルを読書にも持ち込み、本から得た知識を仕事・お金・キャリアなどで実際に試して、「本当に使えるのか?」を記録しています。

本を使って、会社員生活を実験する。

「仕事が終わったら休む」では、いつまでも休めない|『ドイツ人のすごい働き方』に学ぶ3つの習慣|BookNote#003

「仕事が終わったら休む」では、いつまでも休めない|『ドイツ人のすごい働き方』に学ぶ3つの習慣|BookNote#003

「仕事が終わったら休む」では、いつまでも休めない|『ドイツ人のすごい働き方』に学ぶ3つの習慣

仕事が落ち着いたら、有給を取ろう。

この仕事が終わったら、少しゆっくりしよう。

そう考えていても、仕事には次々と新しいタスクが追加されます。結局、休める日はなかなか訪れません。

私はこれまで、仕事を速く処理すれば、いつか時間に余裕が生まれると考えていました。

しかし、『ドイツ人のすごい働き方』を読んで、その順番が逆なのではないかと気づきました。

仕事が終わったら休むのではなく、先に休みを決める。

その日までに休める状態をつくるため、仕事の予定、作業環境、会議のあり方を見直す。

しっかり休みながら成果を出すために必要なのは、個人の処理速度だけではありません。長時間働かなくても仕事が進む仕組みを、先につくっておくことです。

この記事では、本書から実際の仕事に取り入れたいと感じた次の3つを記録します。

  • 休暇と重要な予定を一年の計画へ先に入れる
  • 仕事が終わったら、次の仕事を始められる状態へ戻す
  • 会議は「参加する価値があるか」で判断する
目次

この本を読んだ理由

この本を読んだ当時の私は、毎日降ってくる仕事を処理するだけで手いっぱいでした。

朝から仕事を始め、一つのタスクが終わっても、すぐに次の仕事が入ってきます。

一日が終わったあとに振り返ると、「今日は何を進めたのだろう」と思うこともありました。

仕事の生産性を上げたい。

ただし、その目的は、限られた時間にさらに多くの仕事を詰め込むことではありません。

残業を減らし、仕事以外の時間を確保したい。休暇を取るときに、周囲へ申し訳なさを感じずに休みたい。

そのために、長く働くことを前提としない人が、どのように仕事を計画し、何を減らしているのかを知りたいと考えました。

本書では、ドイツで10年以上働いた著者の経験をもとに、日本とドイツの働き方の違いが紹介されています。

もちろん、本書に登場する働き方を、すべてのドイツ人に共通するものとして捉えることはできません。

それでも、著者が実際に見てきた働き方からは、私たちが普段当たり前だと思っている仕事の進め方を問い直すヒントが得られます。

この本から実際に使いたい3つのこと

1.休暇と重要な予定を、先に年間計画へ入れる

本書では、年の初めに長期休暇を含めた一年の予定を立てる働き方が紹介されています。

計画するのは、仕事だけではありません。

  • いつ休暇を取るか
  • 休暇中に何をするか
  • 仕事でどのような成果を出すか
  • 自分は何を学びたいか

仕事と私生活を別々に考えるのではなく、どちらも含めて一年を設計します。

例えば、8月に長期休暇を取ると決めていれば、その予定を早い段階で周囲へ共有できます。

休暇までに終わらせる仕事、前倒しする仕事、誰かへ引き継ぐ仕事を整理する時間も確保できます。

一方、仕事の状況を見ながら休む日を決めようとすると、休暇は後回しになりがちです。

仕事には、新しい課題や依頼が次々と発生します。すべての仕事が終わり、何の心配もなく休める時期を待っていても、その時期はなかなか訪れません。

先に休暇を決めることで、初めて「その日までに何を終え、何を引き継ぐ必要があるか」を考えられます。

休暇が仕事の邪魔をするのではありません。

休暇が一つの締め切りとなり、仕事を早くから調整するきっかけになります。

ただし、一年分の予定を細かく決めても、すべてが計画どおりに進むわけではありません。

重要なのは、計画を固定することではなく、仕事、休暇、自分の学びを先に予定へ置き、定期的に見直すことだと思います。

2.仕事が終わったら、次の仕事を始められる状態へ戻す

本書では、職場やデスクを整理し、集中しやすい環境をつくることの重要性も紹介されています。

机の上に書類や道具が多く置かれていると、必要なものを探す時間が増えます。

今の仕事に関係のない資料が目に入れば、「あの仕事も残っている」と意識がそれることもあります。

職場全体の環境を自分一人で変えるのは難しくても、自分のデスク周辺であれば改善できます。

本書を読んだあと、私は実際にデスク周りを整理しました。

不要なものを処分し、残す必要がある書類はデータ化しました。いきなり片づけ始めたため、隣の同僚から「もしかして、異動ですか?」と聞かれたほどです笑。

片づけたあとには、次のような変化を感じました。

  • 必要なものを探す時間が減った
  • 作業に使えるスペースが広がった
  • 関係のない資料へ注意が向きにくくなった
  • 仕事へ取りかかるときの負担が小さくなった

ただし、デスクをきれいにすれば、必ず生産性が上がるとは限りません。

私にとって意味があったのは、見た目が整ったことよりも、次の仕事をすぐに始められる状態ができたことでした。

これは、パソコンのなかでも同じです。

ファイルの保存場所が決まっていない。デスクトップに資料が並んでいる。途中の仕事が複数の場所に残っている。

この状態では、仕事を再開するたびに、必要な情報を探さなければなりません。

整理整頓の目的は、すべてを美しく並べることではありません。

仕事が終わったときに一度リセットし、次に何をするか迷わず、必要なものをすぐ取り出せる状態へ戻すことです。

3.会議は「参加する価値があるか」で判断する

一日の仕事で、大きな時間を占めるのが会議です。

会議は、情報共有や意思決定、問題解決のために必要です。

しかし、すべての参加者が最初から最後まで出席する必要があるとは限りません。

本書では、会議へ参加するかどうかを、その会議から得られる価値で判断する考え方が紹介されています。

参加するか迷ったときには、次のような問いが使えます。

  • この会議で自分が判断することはあるか
  • 自分の意見や情報がなければ議論が進まないか
  • 会議の結論によって自分の仕事が変わるか
  • 議事録や個別共有では代替できないか
  • 最初から最後まで参加する必要があるか

自分が意思決定に関わる会議や、自分の仕事に大きな影響がある会議には参加する必要があります。

一方、情報を受け取るだけなら、議事録や短い共有で足りる場合もあります。

ただし、会社員の場合、自分の判断だけで会議への参加を断ることが難しい場面もあります。

その場合でも、自分が会議を開く側であれば改善できます。

参加者を必要以上に増やさない。事前に論点を共有する。会議で何を決めるかを明確にする。必要な部分だけ参加してもらう。

「会議へ出るか」だけでなく、「会議そのものをどう設計するか」という視点も必要です。

議事録は、会議中に作り始める

本書で紹介されている会議術のなかで、もう一つ使いやすいと感じたのが、議事録を早く共有する方法です。

会議から数日後に議事録を作ろうとすると、議論の内容を思い出すところから始めなければなりません。

時間がたつほど、「正式な文書として整えなければならない」という負担も大きくなります。

そこで、会議前に議事録の枠を作り、会議中に決定事項や次の行動を記録します。

会議後は最低限の確認を行い、速報版として共有します。

議事録の目的が、会議の内容をきれいに記録することではなく、決まったことと次にすることを共有することなら、完成度よりも早さに価値があります。

必要な会議だけを開き、参加した会議からは次の行動をすぐに生み出す。

会議時間だけでなく、会議前後を含めた仕事全体を短くする考え方です。

3つの習慣に共通していること

年間計画、デスクの整理、会議の見直し。

一見すると、別々の仕事術に見えます。

しかし、3つには共通する考え方があります。

それは、時間が足りなくなってから頑張るのではなく、時間が奪われにくい状態を先につくることです。

休暇を先に決めれば、その日までに仕事を調整する必要が生まれます。

仕事が終わったときに環境を整えれば、翌日は迷わず仕事を始められます。

会議の目的と参加者を絞れば、本当に進めるべき仕事へ使える時間が残ります。

どれも、目の前の仕事を速く処理する方法ではありません。

仕事に取りかかる前や、次の仕事が始まる前に、時間を失う原因を減らす方法です。

今の自分から見た、この本の限界

この本を最初に読んだときは、計画を立て、環境を整え、無駄な会議を減らせば、生産性を上げられると考えていました。

現在は、それぞれの方法が機能するためには、個人の工夫だけでなく、職場やチームの条件も関係すると考えています。

長期休暇を先に決めても、仕事が一人に集中していれば、安心して休むことはできません。

価値の低い会議だと感じても、自分の立場では参加を断れないことがあります。

デスクを整理しても、相談や突発対応が続けば、まとまった作業時間は確保できません。

つまり、本書で紹介されている方法を表面的に真似するだけでは不十分です。

休める働き方を実現するためには、次のようなチーム側の仕組みも必要です。

  • 休暇の予定を早く共有する
  • 特定の人しかできない仕事を減らす
  • 必要な情報を誰でも確認できる状態にする
  • 集中する時間と相談へ対応する時間を分ける
  • 会議の目的と参加者を絞る
  • 不在時に仕事を引き継げるようにする

本書から得た一番大きな気づきは、「ドイツ人のように働けばよい」ということではありません。

個人が長く働くことで仕事を成立させるのではなく、長く働かなくても仕事が進むように、計画、環境、会議を整えることです。

Daquo Lab.で、この本をどう使うか

このBOOK NOTEで取り出した3つの方法は、現在の時点で効果を検証したものではありません。

デスクの整理は実際に試し、仕事へ着手しやすくなった感覚はありました。しかし、探し物の時間や着手までの時間を記録していなかったため、どの程度改善したかまでは判断できません。

休暇の先行計画や会議の見直しについても、自分の判断だけでは変えられない部分があります。

そのため、この本だけをもとに、すぐ一つのExperimentを行う予定はありません。

今後、次のテーマを扱うときの参考として使います。

  • 仕事に余白をつくる
  • 会議に奪われる時間を減らす
  • 翌日の仕事へ迷わず着手する
  • 自分が休んでも仕事が止まらない状態をつくる
  • 個人の生産性とチームの成果を両立する

Daquo Lab.では、本で紹介された方法を、そのまま正解とは考えません。

自分の仕事ではどこまで使えるのか。使えないとすれば、仕事のどのような特徴が影響しているのか。

関連するExperimentを行ったときに、このBOOK NOTEから実践結果へつなげます。

まとめ

『ドイツ人のすごい働き方』から、実際の仕事に取り入れたいと感じたのは次の3つです。

  • 休暇と重要な予定を先に決め、仕事を調整する
  • 仕事が終わったら、次の仕事を始められる状態へ戻す
  • 会議は参加する価値で判断し、次の行動を早く共有する

仕事に追われていると、休むことや環境を整えることは、仕事を終えたあとにするものだと考えてしまいます。

しかし、すべての仕事が終わる日を待っていても、休める日はなかなか訪れません。

休みを先に決めるから、仕事を調整する必要が生まれます。

環境を整えるから、次の仕事へ迷わず着手できます。

会議の目的を問い直すから、本当に進めるべき仕事へ使える時間が残ります。

成果を上げるために、働く時間を増やす。

それだけが、仕事を進める方法ではありません。

何をするかだけでなく、何を減らし、いつ休むかまで先に設計する。

休むために必要なのは、仕事を速くこなすことではなく、休めるように仕事を先に設計することでした。

それが、この本から得た最も大きな学びでした。


この記事で紹介した内容は、本書から得られる学びの一部です。気になった方は、ぜひご自身の仕事や生活と照らし合わせながら読んでみてください。


では、私の仕事が終わらない原因は、本当に計画や会議、作業環境にあるのでしょうか。まずは10日間、自分の働き方を記録して調べました。

「仕事が終わったら休む」では、いつまでも休めない|『ドイツ人のすごい働き方』に学ぶ3つの習慣|BookNote#003

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